キュヴェ・ウェリャス[2009]フランク・マサール 驚きの破格値,新作

キュヴェ・ウェリャス[2009]フランク・マサール 驚きの破格値,新作

ミュールのジャムやけしの実、ピーマンエスプレッソ、シナモン、タバコの葉の香り。ワインはスマートで、上品にまとまっており、風味豊かな果実味ときれいに溶け込んだタンニンの収斂味とのバランスが絶妙!余韻が長い!
樹齢 40年~80年
カリニャン50%、グルナッシュ40%、シラー5%、カベルネソービニヨン5%
≪パーカーポイント 92点≫
2009 Huellas Huellas Spain Priorat Proprietary Blend
テイスティングコメント
テイスティング2011年5月
PP(WAポイント)92
公開媒体:Wine Advocate #194 (2011-05-02)
レビュアー:Jay Miller
飲み頃:now-2021
The 2009 Huellas is composed of 50% Carinena, 40% Garnacha, with the balanceCabernet Sauvignon and Syrah with the fruit sourced from around the villagesof Pobeleda and Porrera. The wine was aged for 12 months in 20% new Frenchoak. It gives up an inviting bouquet of Asian spices, smoke, mineral, blackcherry, and black plum leading to a high-toned, racy style of Priorat.The wine has plenty of sweet fruit, excellent volume, and a lengthy, purefinish. It will be at its best from 2013 to 2021. Importer: Steve MilesSelections, Denver, CO; tel. (303) 495-3811
収穫日は9月15日。ブドウは100%除梗破砕!その後6℃の温度で3日間マセラシオン!カリニャンは500Lの新樽でマセラシオン&醗酵熟成!新たにヴィエーユヴィーニュのカリニャンが加わり、一段とワインにエレガントさが増しました。
◆2009 年ワインについて
2008 年ウェイヤスの失敗に学び、2009 年からワインコンサルタントのドミニク・ルジュー・デ・ブベ氏を迎え入れ、環境の一新を図った結果、ワインの質を飛躍的に向上させることに成功した!具体的に彼と一緒に行なったこととして、まず、プリオラートの中で一番標高のあるPoboleda(ポボレダ)地区の契約農家から2ha 分のカリニャン、グルナッシュを手に入れ、ウェイヤスのアッサンブラージュはポボレダ地区のワインをメインにした!(以前は、エル・モラ地区が主体だった。)ちなみに、ポボレダ地区は、エル・モラ地区と距離にして20km も離れていないが、収穫の時期に約1 ヶ月の差があるほど冷涼な地域で、フィネスのある輪郭がくっきりとしたワインをつくるには、ポボレダ地区のブドウは最適だ!
次に、ブベ氏のアドバイスの下、2009 年から収穫のタイミングを変えた!今までは、プリオラートのどの生産者も普通に行なっているように、ブドウの種が茶色く熟すまで収穫を待っていたが、この方法だと、出来上がりは常にアルコール度数が15.5 度を超える重たいワインになってしまい、自分の理想であるエレガントなワインと微妙にイメージがかけ離れてしまっていた…。だが、この点をブベ氏が指摘し、以降2009年からは、収穫のタイミングを種の熟成ではなく酸とph の値で決めることにした!この結果、みごとにワインがスマートになった!
最後に、醸造環境を一新!室温が常に15℃~18℃以下の低温で、湿度が一定に保たれているカーヴを新たに借り、低温発酵熟成を実現!さらに、2009年は、ブベ氏の指示の下、マロラクティック醗酵の途中で一度ワインをスーティラージュして、残った澱に少量のSO2 を添加し再びワインを澱に戻す方法を実践!ワインの酸敗の原因であるボラティルは、しばしば澱に原因がある場合が多く、澱に直接ピンポイントでSO2 を添加する方が、ワイン全体に添加するよりもボラティルに対し効果があり、SO2 の添加量も少なくてすむ!しかも、スーティラージュすることによって、ワインの還元臭を飛ばすことができるのでまさに一石二鳥だ!この方法をもっと早く知っていれば、2008年ワインは間違いなく救えたと思う。


謙虚でかつ情熱的!ワインを知り尽くした男が目指す最高のキュヴェ!
現オーナのフランク・マサールは91年ソーミュールのソムリエ学校を出た後、ドイツ、イギリスでソムリエに従事。イギリス在住中はマスターソムリエ、マスターオブワイン、2004年世界ソムリエ選手権2位のトップソムリエ、ジェラール・バセ氏の下で働く。96年に自身もイギリスのソムリエ選手権で優勝。98年にWSETのディプロムを取得。2000年の4月にスペインに移りトーレスで働きながら、04年に自分の畑を買いドメーヌをスタート。
住んでいるので、てっきりスペイン人かと思いきや、なんとロワール出身のフランス人。(どうりでフランス語がペラペラな訳だ!)スペインに移り住んで8 年、現在はスペインで知り合ったフランス人の奥さんと子供 2 人の所帯持ちだ。彼は現在、某ワインメーカーのコーディネーターと立ち上げたばかりのスペインワインのネゴシアン、そしてドメーヌ・ウェリャスの3 つの仕事を兼務し多忙を極める毎日を送っている。
フランクのドメーヌ Huellas「ウェリャス」は、スペイン語で「指紋」という意味がある。ワインのエチケットに付いている赤い指紋はまさにフランク本人の指紋を写したものだ
彼自身、経歴を見て分かるとおり、ワイン業界では決して食いっぱぐれることないほどの輝かしい実績がある。これにマスターオブワインの資格が加われば、まさに非の打ち所のないくらい十分な履歴が揃うだろう。加えて彼は、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語を自由自在に扱える。いわば世界中どこででも通用する優秀な人材だ。
そんな彼がなぜ忙しい中わざわざ自分でワインをつくるのか?ワイン生産者ではなくても十分ワイン業界で活躍できるのに。。。その疑問に対し彼は「私にとっての究極は、納得のいく美味しいワインを自分の手でつくりあげること。もちろん、マスターオブワインの取得や他の仕事も大事だが、で もそれだけでは決して自分の欲求を満たすことができない。本当にワインのことを知りたいのであれば、実際にワインをつくってみるのが一番の近道」と答える。彼はすなわち、ワインを学んでいくうちに、究極の勉強の行き着き先がワインづくりにたどり着いたという訳だ。彼が言うに、机の上で学ぶワインの知識は、実際にワインをつくる上でのほんのちょっとした助けにしかならないという。「本当に美味しいワインはテクニックでつくるものではない。大切に育てられた健全なブドウがまずあって、そのブドウのポテンシャルを如何に引き出してあげるか注意深く見守ること」。彼は品質の良い健全なブドウがあれば、人間がわざわざ手を加える必要はないという。また、彼には明確に目指すべきワインのスタイルがある。シャトー・ヌフ・ド・パプのアンリ・ボノーやエルミタージュのジャンルイ・シャーヴのように、ワインの力強さの中にエレガントさも備わっているようなワインがそうだ。ちなみに、フランク自身はマッチョすぎるくらい樽のかかったプリオラートのスタイルはあまり好きではない。彼がプリオラートで表現したいスタイルは、「プリオラートのシスト土壌から来るミネラル感とエレガントな果実味」だそうだ。現在は、15年間トーレスのテクニカルディレクターを務めたラウール・ボベットと意見交換しながら
更なるワインの進化を目指す。彼の究極のワインづくりはまだ始まったばかりだ!